僕たちの酒vol.2(超低精白×生酛造り×飯米での酒造りへの挑戦)

僕たちの酒vol.2(超低精白×生酛造り×飯米での酒造りへの挑戦)

僕たちの酒vol.2の説明です。

僕たちの酒vol.2
<<詳細スペック>>
原料米:柏崎産こしいぶき100%
精米歩合:92%
アルコール:13度(原酒)生詰
酒母:生酛造り
仕込水:小清水の水(柏崎市)
蔵人:6代目阿部裕太、矢島 衛、穴見峻平、熊谷寿将、今井翔也、(サポート:5代目 阿部庄一)
酒になるまで:60日(通常清酒は40日間くらい)

vol.1では生酛造りにフォーカスをしながらもvol.2はさらに踏み込んだ挑戦を行いました。
そのため、想いやこだわり、阿部酒造として伝えたい事もvol.2はより強いものとなっています。
<<僕たちの酒vol.2へのこだわり>>

世間では磨かないお米のお酒は安い / 磨いたお米は高いそんなイメージが根強い。 そのイメージを壊したいと思い、低精白仕込みを行いました。実は 90%を超えてくると低精白は相当な苦労が出てきます。
例えば
液体 ( 酒 ) になる量が極端に少ない
 →80%を超えてくると、お米が溶けなくなってきます。つまりは酒にならず粕になってしまうのです。

味ノリが悪い
  →お米が溶けないということは、酒に味が乗らず薄っぺらい印象な酒になります。

油分があること
  →お米には外側に油分があります。低精白ではこの油分が残っている為、低精白で造った麹室、布は、タンク、搾り機まで油分まみれになります。そのため、前後は手間をかけて徹底的に機械の洗浄を行います。

超低温で仕込みを行わなければいけないこと
 →通常当社で酒を仕込む場合は吟醸造りで10-12 度。このお酒は低精白のお米な為、 米の外側にある米の栄養分が残ったまま。( 食べる場合は旨味に、酒の場合は雑味の原因 ) この栄養分は清酒酵母の大好物であり、超低温に仕込みを行わないと短期間で酒になってしまいます。( 短期間で酒になった場合、薄っぺらい酒になり ます)

この要素知った上で適切に米の処置を行い丁寧に酒を造ります。つまりお酒専用の仕事が各工程 ( 原料処理、製麹、醪管理、しぼり ) がたくさんあり、ものすごい手間がかかった造りです。

では、なぜここまで苦労してお酒を造ったかそれは、蔵人の抱えるそれぞれの想いがあります。

<<vol.2のこだわりの理由>>
お酒の高付加価値の基準を増やしたい / 変えたい / 問いたいから
酒に対しての高付加価値の定義が” お米を磨く” というイメージが強い中で、 超低精白も造り手の手間の結晶です。それを伝えることで、高付加価値の価値感の幅が増えたらと思い造りました。

米どころ新潟が抱える問題
新潟のお米は圧倒的にブランド力が強く、通常の米の価格は食用米 < 酒造好適米という構図が新潟では食用米 > 酒造好適米という状態になっており、酒米の確保を新規で増やすことがなかなか難しい。県内の酒造好適米のダブつき、契約酒米を収めていた農家が軒並み作る数量を落とし、酒米育成意欲低が低下し、酒米の新規作付けがあまり上手くいかない、と新潟ならではの悩みが多いのがこの酒米です。そういった背景から酒米が足らなくなる時代が新潟はいつ来てもおかしくないと考えています。( これを当社は将来的に酒米を自社で造ることで補う事も検討中です。その話はまた別で ) そんな時代が来るとなれば、食用米での酒造りの腕を酒蔵として高めておくことはこのエリアでは必要と考え” 食用米” で挑戦をしました。

蔵人穴見峻平のやりたいこと

蔵人の穴見峻平は将来イタリアで酒造りをするチャレンジングな人間です。 イタリアにはリゾット用米などはあれど、高度に磨く精米機はイタリアには存在せず、90%精米しか行うことができないんだそう。さらに90%精米の酒はレシピもさることながら、すべての工程で通常の酒造りと違ったことを行います。絶対に日本でその経験を積むべきだと考え、90%精米のチェレンジを当社として考えチャレンジしました。

精米も自分達でという蔵人達の声

このお酒は H29BY の最後の仕込であり、1年限定の蔵人熊谷、今井の両名と話をし、精米もやってみたいと言う声がありました。阿部酒造には精米機は無いため、自分達で精米をする場合は、コイン精米機(90%-92%精米)のみしか選択肢はなく、届いた玄米をピストンで 3-4 袋 ずつ、地元の人たちに混ざってコイン精米機に入れ精米を行いました。

蔵人矢島の想い

蔵人矢島は柏崎の限界集落” 小清水” 地域でカフェを経営しています。 今彼は、小清水地域を盛り上げようと様々な取り組みを行っており、地域をより活気づけるためにも今年から地域で米作りをはじめました。同時に彼の娘さんにも自分たちで住む地域のお米を食べてもらいたかったそうです。食べるには食用米が適し、酒造りでは酒造好適米が最適です。二人で話合い、” こしいぶき” は食用米でありながら酒造適性は悪くないという中で、このお酒は” こしいぶき” (食用米)で仕込むこととしました。
さらに彼の住む地域の” 小清水” 名前からして水の質が悪いわけがない。集落の人が使う山からの湧き水を使って酒造りのスターターである酒母を造っています。

こだわりとは違うけれど↓↓

蔵人の変顔

全員のやりたいこと・6 代目のやりたいことすべてを実現しようと考えた結果、かなり通常の酒造りからは逸脱したスペックと造りになりました。蔵人一同もこのお酒のスペックだけ見るとぶっ飛んでいると。ぶっ飛んでいるのであれば、僕たちの顔もぶっとんだ顔にしようと思い、みんなの変顔がラベルになっています。

他にもこの 90%精米には蔵人の考える” やりたい” がたくさん 詰まったお酒です。(他はまたの機会に)
ぜひこの機会に味わっていただければ幸いです。

※尚、こちらのお酒は仕込みが大変に難しい仕込みの為、小仕込みで行いました。その為、完成した酒の数量はわずかな為、当社小売部での販売は行っておりません。各お取引先さまをお尋ねください。

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